貴重な2ストエンジン

先日、通所リハビリの利用者さんを自宅まで送る際に「たまには遠回りしましょう!」と、いつもと違う道を通りました。

特にキョロキョロしていたわけではありませんが、知人の家の軒下にAF27型スーパーディオが朽ち果てそうになっているのを発見したのです。「オッ!エエッ!AF27じゃん。」

利用者さんを家に送り届けてから同じ道を戻って確認しました。「やっぱAF27だ」でも、結構ボロボロだけどエンジンさえ生きていれば何とかなるぞ!エアクリのカバーが無いし、フロントカウルも無いけど大丈夫だ。

翌日朝早く、知人の勤務先に出向いて確認したところ「動かなくなっちゃったからバラして捨てようと思って分解を始めたけど、面倒になったから廃品回収が来たら持って行ってもらおうと思っていた。」とのこと。所々部品が無いのはそのためでした。

やったー!もらえる事になりました。

AF27入庫チェック

翌日早速軽トラで伺い積み込んで来ました。このマシンです。

ぱっと見大丈夫そうですが、実際は問題点が山ほどありました。

問題その1マフラー詰まり

2ストスクーターアルアルなのがマフラー詰まりでパワーダウン。でもコイツの詰まりは泥蜂です(笑)

排気口の穴に泥蜂が巣を作ってしまっているのです。前に入って来たAF27DioFitもこれだったなあ。どっちみち外してパイプユニッシュするから良いですけどね。

問題その2エアクリカバー無し

エアクリーナーのカバーは付いていませんでした。

しかも、中の隅っこに苔が生えています(笑)何年雨ざらしだったんだろう。

問題その3所々ネジ無し

「分解して少しづつ捨てようとしていたけど面倒になった」と言っていましたので所々ネジがありません。

マフラーのネジだったり、クラッチケースのネジだったり、ギヤボックスのネジも無かったりします。まあ、ネジの在庫はあるので何とかなります。

問題その4フロントフォークとタイヤとホイールがダメ

ホイールは錆だらけ、タイヤはカチカチ。当然フロントフォークも動きません。

特にリヤホイールは錆だらけでした。なるべく錆を落としてシャーシーガードブラックでも吹いておこうと思います。

冬場も乗っていたんだろうな。融雪剤の塩カルが結構マズイのです。

タイヤとフロントフォークは新品交換ですね。

問題その5シート破れ

古いスクーターだから仕方ないのです。大抵破れていますがこれはまだ良い方ですね。Amazonで張り替え用シートを買って張り替えましょう。

以前入ったスーパーディオはスポンジまで無くなっていました(笑)

問題その6アクセル回らず

長年雨ざらしになっていた様子でアクセルが回りません。ワイヤーが錆びちゃってるのでしょう。

予備のワイヤーが1本あったはずなので大丈夫です。

問題その7ハンドルグリップがボロボロ

こちらも長年風雨とお日様にさらされていた様子でボロボロです。

たぶんこちら側がお日様にずっと当たっていたのでしょうね。こっちが酷いです。

問題その8フロントカウル無し

外したというよりむしり取られている感じの無くなり方です(笑)

どう見てもむしり取った感じです。配線もむき出しのまま雨ざらしか。結構やばいかな。

問題その9キャブレターがヤバイ

エアクリカバーが無いまま雨ざらし、内部がどうなっているか?まさかの泥蜂(笑)

ジェット類大丈夫かな。バラし甲斐ありそうです。

問題その10キックペダルの固着

今回の最大の問題がこれです。キックペダルが下に降りたまま動きません。戻そうと引き上げてみましたがビクともしません。

キックペダルが重くなる現象はよくある事なので、単にキックペダルだけの問題だけだと思いたいです。

まあ、ダメだったら在庫のエンジンが一機あるからその部品と交換ですね。(クランクシャフトの芯がブレてるのか?きれいに回らないエンジンが在庫)

走行距離は8400km

こちらについては、おそらくメーターは一回りしていないだろうと思われます。田舎のおばちゃんが乗っていたので遠出はしていないと思うのです。JAに買い物とか、駅まで乗って行って電車とか。そんなもんです。

スーパーディオの縦型エンジン(AF-18E型)なら走行距離8400kmならまだまだ行けます。

ただ、長年炎天下で放り出されていたせいか、針の色が抜けてしまっています(笑)

良いところ

10以上の問題を抱えているスーパーディオですが、良いところもありました。

フレームナンバーを確認したところ、コイツのエンジンのクランクシャフトは太軸タイプです。

AF27-2××××××でした。

スーパーディオの初期型はクランクシャフトが細くて折れてしまうトラブルがあったとの事です。改良を受けて軸が太くなり折れにくくなっているので「ボアアップ」しても大丈夫という事です。

ハイスピードプーリーを購入するときは注意しないといけません。後期型はライブディオAF34用の物と一緒で大丈夫なのです。

AF27レストア開始

さて、まずはクランクできるかどうか確認しないといけませんね。

まずはエンジンカバーを外してクーリングファンを手で回してみましょう。

知人が「動かなくなった」と言っていたのが気になるのですがいろいろやってみます。

次回から作業の様子をアップしたいと思います。

中古のオンボロバイクをレストアして復活させる