おいしい原木栽培しいたけ
スーパーなどで普通に売っているのは菌床栽培のしいたけですが、味や食感で言ったら原木栽培のしいたけの方が美味しいです。
最近では原木栽培のしいたけが少なくて、なかなかお目にかかることができません。だったら自分で栽培してみよう。
でも、難しいのではないですか?と友人知人からよく聞かれますが、いえいえ、自宅でも比較的簡単に栽培できるのが「原木しいたけ」です。
何と、家の裏(北側)の壁に立てかけておくだけで収穫できます。
これは家の北側の壁に立てかけておいた「しいたけの原木」です。今回紹介する金太郎とは違う種類で「にく丸しいたけ」なのですがご覧の通り出始めました。
小さな芽もボツボツ出てきているのでそのうちいっぱいになる事でしょう。
金太郎しいたけの栽培手順
しいたけの駒打ちを行うのは3月から5月上旬くらいまでが良いと思います。この作業は3月中旬に行いました。(投稿は5月です。)
さて、これが今回紹介森産業さんの「もりの金太郎」です。(しいたけの種駒)
森産業さんのしいたけといえば肉厚の290号(にくまる)が有名なのですが、今回は新発売の「金太郎」を植えてみます。
このしいたけは早採り品種という事で期待できます。
普通は春植えて翌年の秋からようやく出始めるのです。
金太郎しいたけは菌が強いので栽培が楽で収量も多く肉厚で大きなしいたけが採れるという特徴があります。家庭菜園で作るにはもってこいの品種ですね。
原木の入手方法
植菌する木を原木(げんぼく)といいますが、しいたけ栽培に一番適しているのはナラの木です。
他の広葉樹でも栽培できますが、管理も簡単で収量も多い事から日本中で一番使われているのがナラの木なのです。
自分の山を持っていて適度な太さのナラの木があれば自分で伐採して原木にすれば良いのですが、無ければホームセンターなどで購入できます。
山主さんにお願いしてもらう事ができたら儲けもの。無ければ購入しましょう。
必要な道具
特殊な道具は必要ありません。
・電気ドリル
出来ればトルクの強い物があれば良いですが、家庭用(DIY)の電気ドリルでも穴あけはできます。
・トンカチ
種駒を穴に打ち込むために使います。軽い物で充分です。
・種駒
今回は「もりの金太郎」を購入しました。
・原木
ナラの木が一番適していますが、クヌギ、クリ、カシなども使えます。
しいたけビット
ドリルに取り付けて原木に穴を空けるための刃です。
この刃は8.5mmですが、森産業さんで出している刃は9.2mmです。穴が大きい方が駒を打ちやすいです。8.5mmでも充分打てますがこれより細いと難しくなります。
植菌(駒打ち)
原木にドリルで穴を開けて行きます。
穴と穴の間隔は15cm〜20cmで隣の穴とは交互になる様に開けてゆきます。
千鳥植えと言いますが、直径10cmほどの原木だと25個程度の穴を開けます。
種駒の封を開けたところです。
一個を取り出すとこんな形をしています。先が細くなっていて打ち込みやすくなっています。
この駒を穴に差し込みます。
この様に一列に並べておきます。
次にトンカチで叩き込みます。トントントンと連続でリズム良く叩き込みます。この時が結構面白いですね。
駒は叩き込み過ぎない様にしましょう。樹皮と平らになる様に叩き込みます。
仮伏せ
ここまで出来たら住宅の北側の日当たりの悪い雨の当たる場所に重ねておきましょう。
このまま梅雨明け頃まで置いて菌を回します。乾燥するなら時々散水して湿っぽい状態にしておきましょう。
本伏せ
これは「森290号」しいたけを住宅の北側の壁に立てかけている様子です。
今回紹介した金太郎しいたけではありませんが、2018年に駒打ちした原木です。収穫の季節はこれからですが、もう生え始めています。
一旦生え始めると毎年春と秋、5年から6年位は収穫出来ます。最後は原木がボロボロになってしまいますが、それまでは収穫出来ます。
この様に山がなくても住宅の北側の日当たりが悪い場所に置き、湿っぽくしておけばちゃんと収穫できます。
金太郎しいたけは早撮り品種との事ですから、早ければこの秋に収穫できるかな。細い木にたっぷり打ち込んだ原木は菌のまわりも早いはずですから楽しみに待ちたいと思います。
自分で栽培した椎茸なんて最高じゃないですか。皆さんもチャレンジしてみてはいかがでしょう。
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