捨てた豆も無駄にしない
コーヒー生豆を選別する事を「ハンドピックする。」と言いますが、この豆の正体は、カビが生えている豆。欠けていたり、未成熟で変な形をしていて焼きムラになってしまうダメな豆です。

今までは捨ててしまっていたクズ豆ですが、先日職場の同僚と話していてこんなことを提案されました。
内容は次の通りです。
私 コーヒーのカスを乾燥させて芳香・消臭剤として使うのは良いのだけど、出がらしというか、カスだから香りはイマイチだよね。
同僚 うん。それでもコーヒーの香りがして良いと思うよ。
私 もったいないけど、淹れる前のコーヒーの粉を広げたらもっと良い香りになるからやっちゃおうか?
同僚 え〜!もったいない。ダメだよ飲んだほうが良いよ。
私 そうだよなあ。もったいないよね。
同僚 ねえ、選別してダメな豆があるんでしょ?それを焼いてみたらいいんじゃない?
私 あっ!そうだね。今度やってくるね。
ブラジルサントスの欠点豆を焼く
最近捨てずに貯めてあった欠点豆およそ30gほどでしょうか。早速焙煎機に入れて焼き始めました。
量は少ないこともあってみるみるうちに茶色くなって行く欠点豆。
2ハゼが最高潮に達し、その後表面に油が出てきてピカピカした頃に停止しました。
写真の関係で見た目より明るく写っていますが、実際はもっと暗い色をしています。
充分に冷めてから「みるっこ」で挽いて出来上がったのがこちらです。
芳香剤として使えるか?
1時間ほど前に挽いた良いコーヒー豆と比較してみました。
その結果、香りはほとんど変わりません。こちらが欠点豆を焼いて挽いたものだよ!と言われて比べても違いが解らないレベルだと思います。
という事は芳香剤としては充分すぎる効果があるって事ですね。
私はもっと嫌な香りがするのかと思っていました。だって、主なのはカビて緑になっていたり黒ずんだ豆が主なのですから。
※ものすごく香りに敏感な方は違いに気がつくかもしれません。
飲んでみたらどうなる?
欠点豆を集めて焼いた豆を飲んでみたらどんな味がするのだろう?
いや〜ちょっと勇気がいるなあ。何せカビ豆が多いから、体に悪そうな、腹を壊しそうな。
気になるとどうしてもやってみたくなる私、ちょっとだけ抽出してみました。
一応温度は90℃で30秒間の蒸らしをしています。
蒸らしの最中香りを試すとやっぱり??違うぞ?ドロ臭い様な香りとエグい様な香りがします。お湯を入れて立ち昇らせると違いが出ますね。
勇気を出して飲んでみました。
最初はこんなもんか?まあまあか?って思ったけど、すぐに気がつきました。口の中がエグいです。後味がすごく悪い。
本来のコーヒーの苦さとは違う妙な苦さが口いっぱい広がります。
ペッっと全部吐き出して飲まずに全部捨ててしまいました。書いてる今でも変な味が口の中に残っています。
欠点豆芳香剤実験結果
カビた豆や割れた豆、変形している豆を集めて焼いてみた結果、芳香剤としてはとても良い効果があるとわかりました。
しかし、飲用は不可という結果に。まあ、最初からわかっていた事なのですが、改めてハンドピックで欠点豆を取り除いてから焙煎する事の重要性を理解した次第です。
コーヒーの事をいろいろまとめたページへ。