とっておきの一杯にモカを
コーヒー好きな私ですが、高価なモカはそうそう飲めるものではありません。
たまに飲んでいるモカはブレンドが多くて、「モカ・マタリ」のストレートはここぞ!って時じゃないとなかなか飲めません。
モカの中でも特にイエメン産の「モカ・マタリ」は香り高く、フルーティーな酸味を持っていて「コーヒーの貴婦人」と呼ばれている高級品です。
♪コーヒールンバの中で歌われた事もあって、日本で人気が高いというわけです。(♪それはすてきなのみもの モカ・マタリ)
ニッポン人はモカと言われると反応しちゃうのです。
今回はモカコーヒーについていろいろ調べてみました。
※高価なモカコーヒーは、自分や家族の誕生日とか、特別な日に飲むのが良いのではないでしょうか。
モカ港が名前の由来
かつて、イエメンのモカ港からはイエメン産のコーヒー豆の他、対岸のエチオピア産のコーヒー豆も集められて出荷されていました。

このことからモカの名前が付いたのですね。
※今ではモカ港は使われていないそうです。
モカ+産地の名前で呼ばれます。コーヒーのブランドですね。
イエメン産のモカ
イエメン産のコーヒー豆は「モカ・マタリ」 (Mokha Mattari) と言い、モカコーヒーの代表格です。
イエメンではアラビカ種の原種が標高1000m~3000mの高地の斜面で栽培されています。
家族経営の小規模な農園が昔ながらの製法を手作業で行っているため、生産量が少なく、高値で取引されています。
Amazonで調べたところ、焙煎済みの豆が100gで700円位しています。
特別な時じゃないと、そうそう飲める値段ではないですね。
ナチュラル製法
モカ・マタリは、収穫したコーヒーの実を天日で乾燥させて寝かせた後、石臼を使って果肉や殻を取り除いて生豆になります。
手間暇はかかりますが豆本来の味が出る製法との事です。
モカ・ハラーズ
イエメン産のコーヒー豆の中でも首都サヌアの南に位置するハラーズ地方の渓谷の斜面で生産された豆は、特に高品質なコーヒー豆で「モカ・ハラーズ」と呼ばれています。
Amazonで調べたところ、焙煎済み100gで2,500円の値段でした!
うひょひょ!ちょっとやそっとでは飲めませんね。
エチオピア産のモカ
エチオピアはアラビカ種の原産地として有名で、コーヒー発祥の地で世界最古のコーヒー消費国です。
エチオピア産は「モカ・シダモ」 (Sidamo)や「モカ・ハラー 」(Harrah)が有名で、それぞれ産地の名前が付いています。
「モカ・シダモ」はエチオピアのシダモ地方で生産されたコーヒー豆というわけです。
Amazonで調べたところ、焙煎済み豆が100gで500円位ですね。
モカ・イルガチェフェ
ちなみに、南シダモ地方のイルガチェフェ村で栽培されている「モカ・イルガチェフェ」は品質の高さと豊かな香りとフルーティーな甘みとコクを備え、世界中で注目されているコーヒー豆です。
ウォッシュド製法&徹底的にハンドピックされた「モカ・イルガチェフェ」は、エチオピアのコーヒーの中では最高位にランクされており、輸入量が少なく希少価値の高い最上級グレードG1のお値段はやはり100gで500円位しています。
スぺシャルティーコーヒーってやつですね。
ウォッシュド製法
収穫したコーヒー豆を水槽に入れて異物を取り除き、機械を使って表皮と果肉を取り除き、水洗いして乾燥させてから寝かせた後に脱穀機にかけて殻をむいて生豆にします。
クリアな風味と品質を一定に保てる製法です。
ナチュラル製法もウォッシュド製法も文章にすればあっという間ですが、ものすごい手間暇がかかっているのですね。
安価なモカはブレンド用?
普通にコンビニやスーパーで売っているモカはブレンドがほとんどですね。
手元にあるモカブレンドの産地表記を見るとエチオピア・ブラジルとあります。
モカはモカで間違いないのでしょうけど、国の名前しか書いてないので有名ブランドのモカではないのでしょう。
モカブレンドはエチオピア産のモカとブラジル産をブレンドすることが多いようです。
香りと酸味のモカと、苦みのブラジル産をミックスする事で香りと酸味と苦みが揃うというわけですね。
豆同士の相性が良いのでしょうね。
調べれば調べるほどコーヒーの奥深さに触れる事が出来ます。
そして、淹れれは淹れるほど迷宮に迷い込んで行くのです。
さて、一口にモカと言ってもいろいろあるのですが、モカを名乗れるのはイエメンとエチオピア産のコーヒー豆だけなのです。
モカコーヒーの美味しい飲み方は?
香り高くフルーティーなモカコーヒーはどんなふうに飲めば美味しいのでしょうか。
焙煎度合はどれが合うのか?
コーヒー豆の焙煎度合いは次の8段階になっています。
1・ライトロースト
もっとも浅く、香りやコクは不足。まだ青臭い。
2・シナモンロースト
シナモンに近い色からシナモンローストと呼ばれますが、やはり青臭く、ライトやシナモンで飲まれることはほとんど無いでしょう。
3・ミディアムロースト(浅煎り)
アメリカンや酸味が好きな方は浅煎り。別名アメリカンロースト。
4・ハイロースト(中浅煎り)
酸味が和らぎます。少し苦みや甘みが出てきます。
5・シティーロースト(中深煎り)
日本人好みの焙煎と言われ、香りと酸味とコクが良い具合です。多くの豆がシティーローストで焙煎されます。
6・フルシティーロースト(中深煎り)
苦みが強くなってきますが酸味も少し残っています。コクがあり、香ばしい香りがして美味しく飲めます。
7・フレンチロースト(深煎り)
強い苦みとコクで、ヨーロッパスタイルです。カフェオレやエスプレッソやアイスコーヒーに向いています。
8・イタリアンロースト(深煎り)
豆は真っ黒で濃厚な苦みと強い香りでアイスコーヒーに向いています。
モカコーヒーを飲むにはシティーロースト位が良いでしょう。モカの香りと酸味のバランスが良いため向いていると思います。
酸味が苦手な方はフルシティーローストも良いかもしれません。
※購入する時に好みの焙煎がしてある豆を買うのが良いと思います。
挽き具合はどうするの?
豆で買ったときは自分でコーヒーミルを使って挽いていますが、挽いている時の「ゴリゴリ」が最高に幸せな時間なのですよ。最高の香りが楽しめますもん。
職場でやると同僚たちが段々近くに寄ってきて、のぞき込みながら一緒に香りを楽しみます。
挽き方は粗挽きから極細挽きまで、次のとおりに分かれています。
1・粗挽き
ザラメほどの大きさです。プレス式のコーヒーメーカーやネルドリップ向けです。
酸味が強く出て、苦味が少ない挽き方です。
2・中粗挽き
ザラメより少し小さめの挽き方で、コーヒーメーカーやペーパードリップ、サイフォン、ネルドリップ向けです。
酸味が少し減って苦味が少し出てきます。
3・中挽き
ザラメとグラニュー糖ほどの大きさの挽き方で、コーヒーメーカー、ペーパードリップ、サイフォン、ネルドリップ向きです。
バランスが良く、クリアな味わいと言われています。
4・中細挽き
グラニュー糖ほどの小さで、コーヒーメーカー、ペーパードリップ向きです。
一般的な挽き方で、酸味と苦味のバランスが良い挽き方です。
5・細挽き
白砂糖とグラニュー糖の中間位の挽き方で、コーヒーメーカー、ペーパードリップ、水出しコーヒー向きです。
苦味が強くなります。コクも強くなります。
6・極細挽き
白砂状態というかもう粉です。エスプレッソマシン用です。
とても苦味が強いです。エスプレッソはこの挽き方で挽いてマシンで抽出します。
一般的には中挽きか中細挽きが多いです。
私の使っているコーヒーミルは調節できるタイプですが、ペーパードリップ用に挽くので中挽きに合わせています。
熱を持たない様に手動式のミルを使ってゆっくり楽しんでやっています。
抽出方法はペーパードリップかな?
かな?というのは私が他の方法をやった事がないからですが、豆の持ち味がストレートに出るのがペーパードリップと言われています。
あとは入れ方でカバーですね。
ペーパードリップだと道具も比較的安価に揃えることが出来ますし、使い捨てのペーパーを使うので衛生的だし、温度を変えたり、蒸らし時間を変えたり、抽出速度を変えたりして自分好みの味を探すための実験が行いやすいのでオススメです。
モカコーヒーまとめ
コーヒーを語る上で避けて通れないのがイエメンとエチオピア。そしてモカコーヒーなのですね。
ここ一番の時には「モカ・マタリ」や「モカ・イルガチェフェ」で大事なお客様をもてなしたいですね。
しかも、豆で買って自分で挽いて入れるのが最高なのです。
何度か試して、香りとフルーティーな酸味を存分に楽しめるレシピをしっかりメモしておきたいと思います。
みなさん楽しいコーヒーライフを。