主役はホイールパテ
今回紹介するのは車のアルミホイールのガリ傷修正です。縁石などにコスると出来てしまう深い傷です。
このままにしておくと、ここからサビが始まって塗装がはがれて汚くなってしまいますので早めの修正が必要です。
特に冬場に使うアルミホイールの場合は、融雪剤の塩カルによってダメになってしまいます。
ちなみにこのアルミホイールは、息子が会社からもらってきた物で、あと1シーズン位使えそうなスタッドレスタイヤが装着されています。サイズは155/65-14でダイハツムーブに履いていた物だそうです。
ガリ傷修理に使う物
用意したのは塗料が3本と耐水ペーパーセットとアルミホイール用パテです。
左から行ってみましょう。
1・プラサフ(サフェーサー)
塗装面の表面をなめらかにしたり、塗料の食いつきが良くなります。
2・ホイール用塗料(シルバー)
適当な吹き付け方でもとても綺麗なシルバーになるので愛用しています。
3・ホイール用クリアー(上塗り用)
シルバーの粉が少し入っていて仕上がりが綺麗です。きちんと硬化すると塗膜も強くてピッカピカになります。
4・サンドペーパーセット(耐水ペーパー)
100番320番1000番がセットになっている紙ヤスリです。表面を荒削りしたり仕上げをするのに使います。別に600番位のもあると良いでしょう。
番号が低いほど荒く、高いほど細かくなります。
5・アルミパテ(ホルツ)
主剤と硬化剤を混ぜて塗るタイプのパテです。面倒臭いですが強度はあるのでこちらがオススメです。
ガリ傷の修正方法
それでは作業に入りましょう。良く晴れた風のない日を選ぶと作業が捗ります。
また、気温も20℃から30℃位の時に行うと綺麗に塗れます。寒いと塗料の乾きが遅く、暑いと早く乾き過ぎてしまいます。でも、どちらかと言えば暑い方が作業しやすいです。
1・ホイールの水洗い
カーシャンプーを使ってホイールをしっかり洗って汚れや油分を落としましょう。
ワックス成分の入っていない洗剤を使うと良いでしょう。
2・ガリ傷削り
ホイールが綺麗になったら例のガリ傷に手を付けます。
添え木に100番の耐水ペーパーを巻いてからガリガリを削ります。
最初100番で荒く削ってから300番で中削りしました。
アルミが飛び出していた部分が削れて平らになっていれば大丈夫です。傷の深いところは耐水ペーパーを折りたたんで削りました。
3・全体をヤスリがけ
600番の耐水ペーパーを使ってホイール全体を磨きます。
角の部分までしっかりヤスリがけして細かいスリ傷でいっぱいにします。
この作業は塗料の食いつきを良くするため大事です。この後もう一度水洗いして削りカスを流しました。
4・ホイールパテを塗る
次の作業はガリ傷をパテで埋める作業になります。
パテは主剤と硬化剤を混ぜて使うタイプの方が強度が強くてオススメです。説明書によると完全硬化までの時間は12時間との事でしたが、傷があまり深くなかった事もあり約6時間で整形作業に入れました。
主剤と硬化剤を取り出します。シルバーの方が主剤でアルミ色しています。硬化剤がその隣で薄黄色の液剤です。
これをヘラを使って充分に混ぜ合わせます。これでもかという位混ぜます。
充分混ぜたパテを傷に盛ります。かなりドロッとしていますので作業は楽です。
硬化したら削りますので、山盛りになる様に少し多めに塗っておきましょう。
盛りが足りないと整形中にもう一度練って塗るハメになりますので、チョット多かったかな?位が丁度良いです。
※シルバーのホイールなら、このパテを塗っておくだけでもとりあえずサビの進行を抑える事ができるでしょう。色も目立たないので案外これだけでも行けるかもしれませんね。
5・パテの整形
実際には硬化を待つ間に他のホイールの塗装を行っていましたが、続けてパテの修正をご覧ください。
傷が浅かったのと気温が高かった事もあって、塗ってから約6時間位で削る事が出来ました。説明書では完全硬化まで12時間とありますので、余裕があるなら翌日に作業を持ち越した方が良いでしょう。
私は明日、他の予定があるので今日中に仕上げてしまいます。
添え木に600番の耐水ペーパーを巻きつけてから水を付け、慎重に磨いて平らにします。曲面は指を使って仕上げました。
目で見て綺麗になっていて、指で触ってデコボコしていなければ大丈夫。
概ね良好なら良しとしましょう。
6・塗装浮きの処理
ナット穴の付近の塗装が錆びによって浮いていました。このまま塗ってもダメなので、ハンマーで軽く叩きながら傷んだ塗装を落としました。その後100番の耐水ペーパーで段差が目立たない様に磨きました。
その他の小さな傷も耐水ペーパーで磨いて段差を無くしておきましょう。
センターキャップは裏から叩いて抜いておきましょう。
もう一度水洗いをして削りカスを洗い流します。良く乾燥させてから次の工程に入りましょう。
7・マスキングテープ貼り
バルブとタイヤとホイールの境目にマスキングテープを貼ります。タイヤが付いたまま塗装しますのでしっかりマスキングします。捨ててしまうタイヤが付いていればタイヤの方はマスキングしなくても良いでしょう。
8・プラサフの吹き付け
広告紙などでタイヤに塗料が付かない様にしてからサフ(サフェーサー)を吹き付けます。一度で仕上げようとしないで二度吹きで仕上げましょう。
サフを吹くと塗料の食いつきが良く、発色も良くなります。また、下地処理の不具合も良く見える様になります。ダメな箇所はもう一度耐水ペーパーで整えてからサフを吹きましょう。
ガリ傷の後はすっかり消えて綺麗になっています。(真ん中あたり)
他にも不具合はありませんでしたので次の工程に入ります。
9・ホイールシルバーの吹き付け
いよいよ塗装の本番シルバー吹き付けになります。
吹き付け前にゴミや埃が付いているとマズイので良く見て確認します。
大丈夫なら風向きを見ながらシルバーを吹きますが、やはり一回で塗ろうとせず、二回〜三回で塗りましょう。
奥まった所は塗り残し安いので注意しましょう。
シルバーを塗り終わったアルミホイールです。
全体にムラなく綺麗に塗りあがりました。
ガリ傷もすっかり消えて見えなくなってしまいました。
うまく行って良かった良かった。息子も喜ぶ事でしょう。
10・クリヤー塗装
最後の仕上げはホイールクリヤーを塗って表面を保護します。大事な工程ですので必ずクリヤーを吹いてください。
ところが、この工程を写真に撮るのをすっかり忘れてしまいました。
11・完全硬化と装着
塗料が完全に硬化して塗膜が硬くなるまでに二日〜三日はかかります。早いとこ車に履いてみたい気持ちを抑えて完全硬化を待ちましょう。
どうしても取り付けたい場合は工具を当てない様に注意しながら装着してください。まだ塗膜が柔らかいのでチョッとの事でもすぐに傷になってしまいます。
ガリ傷修理まとめ
車のアルミホイールにガリ傷が付いちゃったら早めに修理をしましょう。
特に冬場に使うアルミはタダでさえ融雪剤の塩カルでサビが進行しやすです。
ガリ傷修理には主剤と硬化剤を混ぜて塗るタイプのパテが良いです。
とりあえずの応急修理はこれで
追記:そうはいってもすぐには作業に入れないという方にはこれをオススメします。
塗り付けるとホイールの傷が目立たなくなります。
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